不覚にも涙した。

思い出に残る食事

思い出に残る食事

私にとっての「思い出に残る食事」などあるのだろうか。
ものすごい幸せか、もの凄い不幸せと併行してとってた食事のことか。
幸せも不幸せも感じた覚えがないので、当然ながら特別思い出に残っているものなどない。
が、しかし、この本のエピソードを読んで涙が出てしまったのはなぜか。
「きっと(私だって)そうに違いない」と勝手に想像してしまったのか。
我が家のばあさんは92歳で存命だし。親父とお袋も生まれてこの方変わらず夫婦を続けている。振ったり振られたりしたこともなく、この本に現れるエピソードどれ一つとっても自らの過去とシンクロするようなことは無い。
にもかかわらず涙が出てしまったのはなぜか。
NHKが世界に誇る名作「おしん」や、栗良平「一杯のかけそば」に涙するたぐいと一緒?
そんな情の持ち合わせなんて無いはずだし、持ち合わせたくは無いのだが。
まあ、買ってしまった時点で同類なんだけどね。