板東眞砂子作品を

読み終えた。

善魂宿 (新潮文庫)

善魂宿 (新潮文庫)

土着の艶っぽい話がうらやましくてならぬ。齢35の独身男には。
昔の社会システムには、きちんと子孫繁栄のための知恵が塗り込められていたのだなあ。と妙な関心をする。現代社会がひた隠しにしているものだ。
自慢じゃないが、親兄弟や親戚一同からこの手のレクチャーを受けたことはない。学校でもない。すべて友人知人との与太話と、エロマンガ(度胸が無くて大学生になるまで自力で購入すらできないヘタレでしたが)やエロビデオなどからの情報だ。おかげで独身生活を未だに謳歌しているって訳。
私を取り巻く環境は、そうした性知識を私に順序立てて教えてはくれなかった。すべて自分自身のトライアンドエラーだのみ。しかもトライする度胸もなく、おかげさまでエラーの回数も数えるほど(何回数えてもこれまでに3回だ!)しかない。
何が下手くそって、トライするとか、チャレンジするってことをしてこなかったことが一番の失敗。
5〜6年前、勤務先の本棚にこんな本があったのを見つけ、当時も「なんておおらかだったのでしょ!」と感心したものだ。
岡山の色ばなし 〔吉備人選書1〕 (吉備人出版選書)

岡山の色ばなし 〔吉備人選書1〕 (吉備人出版選書)

こんな本がそんなところにあったのもおかしいけれど、めざとく見つけた私も大したものだ。
だいたい「夜這い」ってボキャブラリーを持ってる輩のほうが少ないはずだ。
10年くらいまえ、岐阜県白川村、世界遺産となっている合掌造りの村にほど近いところの当時恐らく50歳くらいの中年のオバサマ方の口から「私らの若い頃まではあったよ」と聞かされたことがある。おおらかなものだったという。
「ウチの娘んとこ夜這って来んかね」と冗談を飛ばしていたっけ。そこではじめて「夜這い」ってのを知った。
今以上に初心だった私、虚勢を張って嘘でもいいからいっときゃよかった。色々と後悔することは多い日々だが、これは未だに本気で後悔しています。