地元のボランティア活動で

林道の草刈り作業に出かけた。
例年この時期に決まって行うもの。集まったメンバーもかって知ったるものばかりで、段取りはよい。総勢10人が適当に山道に散らばって午前9時作業開始。
例年ならば私自身も動力草刈機を背中にしょって作業をするところだが、今年に限っては草刈機は失語症できかん坊の父の危険なオモチャと化しており、拝借することができなかった。そのため頼みになるのは自分自身の2本の腕と体力のみ。草刈鎌と腰なたをはじめとした山林作業に欠かせないお道具や、レーキを引っ張り出して本日の作業に臨んだ。
日ごろ自分自身の肉体を道具にしてなにがしかの仕事をすることはきわめて少ないため、動力が人力である道具たちの扱いはもはや格闘であった。おかげさまで両手親指の付け根にはみるみるうちにマメができ、気がついたらつぶれてしまっていた。
10時半ごろに休憩を取り、さあ、もう一仕事するかと立ち上がろうとしたときに事件発生。一緒に作業をしていた一人が、周囲の確認を怠ったまま動力草刈機のエンジンを始動、しかもあらぬ持ち方をしていたため回転を始めた刃先がなんと私の右腕に!
幸い、こうした作業のときには何はなくとも長袖長ズボンの鉄則をまもった出で立ちであったため、衣装に刃先が食い込んで止まり事なきを得た。腕には数センチミミズ腫れ程度の赤い線が入っただけで、幸いケガをすることもなく皆で胸をなで下ろした。おそらく私の心拍数はこのとき一時的に180くらいまで跳ね上がったのでは無かろうか。
特に、今回のようなボランティア活動での事故が起こってしまった場合には加害者になっても被害者であってもどちらも「よかれ」と思って活動を行っているだけに始末に負えないことにもなりかねない。
今回幸いだったのは、私の衣装が長袖だったことではなかろうか。作業をするには暑すぎるかもしれないとも思っていたし、実際相当暑くて、何度アウトドア用の新素材衣料を着用してこなかったのかと悔やんでいたほどだった。ちょっとした選択の妙だったのだろう。半袖だったら今ごろは確実に病院行き決定だったろう。今朝の俺様の衣装選びのセンスに感謝。
幸いだったと片付けてしまうにはあまりにもおっかない出来事だったのでここに記しておこうと思う。