祖母94歳、転院を迫られている

現在入院している救急病床での治療期間にリミットが迫っている。現在の医療制度では、高齢者の場合、手の施しようがある患者以外は療養病床と呼ばれる長期滞在用のベッドに移される。費用的にもちょいと割高。要するに「手間も金もかかることを御上任せにしてもらっちゃたまらんからめいめいで面倒看てよね」ということに尽きると理解している。
わが家の祖母も、年齢がいっちゃってるだけにもはや劇的な回復のは望み薄。もちろん法的に「ここまではリハビリ処置してもいいよ」というリミットまでは精いっぱい医療措置としての機能回復訓練を施してもらうつもりだが、それ以上は金銭的にも難しくなるのだろう。
今の病院からは暗に「一刻も早く退院してもらわないと困ります」という雰囲気で迫られ、病み上がりの体で、多分ノロウイルスも引き連れてナースステーションにのぞき、用意してあった紹介状を携えて転院予定の病院に向かった。
転院先は、救急病床よりも療養病床の方が多く、いくつか紹介された病院の中ではリハビリテーションが充実していると聞いている。藁にもすがる思いでの選択だ。回復は望めないと言われても、現行医療制度での限度いっぱいは機能回復訓練を施してあげたいのだ。せめて。徒労だとは分かっていても。