婆ちゃんは見ているか見えているのか窓の外青い銀杏

祖母の病室からはイチョウの木が見える。二階の窓よりも少し背が高いくらいだから、樹齢はまだまだ若いはず。今入院中の病院と同じくらいの年だろうと勝手に推測してみる。我が祖母が「お婆ちゃん」と呼ばれ始めたころに植えられたのではないだろうかと。
昨日、祖母を見舞った帰りに足下を見ると、そろそろ黄色い実が落ちており、独特の香りを放ち始めていることに気がつく。確かに秋が始まった証しを見つけて少し嬉しくなる。
秋の証しを見つけて喜ぶような感受性を持っていた私。この日の自分の姿を忘れないように、ギンナンを拾って帰った。今日これも蒔いてみた。