祖母見舞う

2週ぶりくらいに祖母のもとへ。
実は、彼女の誕生日すら忘れていた。彼女は既に96年目を迎えていた。
わが家で同じ屋根の下に暮らしていたとしても忘れてしまっていたのだろうけれど、今回の誕生日はそれとはすこし意味が違うような気がしているだけに、申し訳ない気分になる。たぶん「もっと〜してあげればよかった」と後悔することばかりなのだと思う。彼女が生きている間にしかできないことなのだから。それもよく分かるし、当然私も後悔するだろうが、そのことを含めて生活していかなくてはならない。
やりたいことの中から何を選択していくのか、彼女の死期が近いことを考えるようになって始めて時間の貴重さを意識できるようになった。皮肉な物だけれどもおそらくよわい39にしてようやく少しだけ人並みの指向パターンに思い至ったと言うことだろう。