サルイノシシタヌキムジナクマカラスヒヨドリその他

叔父が亡くなり祖母が亡くなり異常に信心深くなったように見える父は、退院後も相変わらず信心深いとされる行為を飽くことなくきちんと続けておられる。火の元の心配は相変わらずだし、線香とローソクの消費量も敬虔な仏教徒並みをキープしている。
ここに来て気になるのは日々父が欠かさないお供えのお菓子類である。母の観察によると、父のお供え時間をねらってる獣類がいるらしき形跡が見受けられるという。きかん坊の父に、近所でサルやタヌキの被害があると説明し、お供えを置き去りにせぬようにと言い聞かせようと思ったら間髪入れずにかんしゃくを起こしてしまい話にならぬ。母と無言で顔を見合わせアイコンタクトで(もう喋らんようにしよう)と申し合わせ。
奇しくも学校施設内でクマ射殺のニュースもあったので、切り出すタイミング的にはイイかなと思ったのだが失敗。自分だけは違うと思い込んでるようである。

もう、言って聞かせたって全く理解してはもらえない。仕方ないので彼のおやつを段階的に減じていくしかないかと考えている。傍目にはわからんが胃の大きさがちっちゃくなっているはずの父にとって、おやつのような間食は欠かせない。しかし買い置きのおやつの大半が裏山で野生動物を餌付けすることになるのならば、今後購入を見合わせねばならぬだろう。おサルやイノシシや(来てもらっちゃ困るが)クマなどは、我が家にさえ近づかなきゃよいというもんじゃない。近所がみんな気をつけてても我が家だけが無神経に餌付けしてるなどあり得ないのだから。ボケ老人だから堪えてくださいというわけにはいかんし。
そんなことを考えつつ一切のおしゃべりを止めて夕食を苦々しい思いで食べてるまさにそのとき、本日のクローズアップ現代テーマは「介護を担う家族を救え」である。介護に疲れ果てる家族の姿とその支援策を考えるというもの。父も一緒に番組を見るんだけど、アナタはこの番組見て我がこととは思わないんだろうね。お幸せな方であるよ。