裏庭で

父が何かに向かって大声で叫んでる。なにかと思えばどうやらカラスを追い払っているらしい。失語症者ながらもなかなか追い払いの掛け声は日本語らしいと妙な関心をしてしまった。
だいたい毎夜毎夜我が家裏庭の永代墓にお供えのお菓子を欠かさぬのだからカラスだって日参するっちゅうの。自分で餌付けをしといて追い払ってるんだから世話はない。叔父と祖母がなくなって以来大雪や大雨の日以外は多分きちんと餌付けされ続けてるのだ。野生の王国だからね我が家。タヌキアナグマイノシシスズメなどの野生鳥獣らが寄り付いてくれよるよ。イノシシよけの電気柵の効果は一応あるけど、野鳥には効果ないからなあ。高次脳機能障害者の微笑ましくも悲しいエピソードである。