「柔らかな頬」読了

板東眞砂子と桐野夏生、彼女たちの作品にはすっかり魅了されっぱなしなのだが、この間から読み始めていた板東作品「旅涯ての地」、なかなか頭に入らず停滞気味。
旅涯ての地〈上〉 (角川文庫) 旅涯ての地〈下〉 (角川文庫)
原因は”登場人物と舞台が外国だ”という点に尽きるような気がする。
ちょいと気分を変えて、桐野作品に手を出してみた。
柔らかな頬 上 (文春文庫) 柔らかな頬 下 (文春文庫)
桐野作品を読んでいるといつも思うのだが、作中人物の感情があまりにもきめ細かく書き込まれており、「おいらはこんなにモノゴトを考えているのだろうか」と反省させられる。
単調な日常を送っていると、なにがしかの台詞を吐くときにも反射神経だけで事足りるのである。いろんな返事や回答やボケやツッコミも、すでにルーチンとなっている。
どのタイミングで、どの台詞を吐くのか、なんてもう考えていないことに気が付かされる。いちいち考えて喋ってはいないのだ。
恥ずかしい話だが、このダイアリーを記すときにもたいして考えちゃいない。
なあ、将来コレを間違って読むであろう私よ。せいぜい赤面してくれ。
備忘録以上のなにものでもないことがよくわかるだろう?将来の私よ。
将来コレを読みながら赤面する自分を思い描きながら今日も記してみるのだ。
どうだい?はずかしいだろ。