わが家のありんこ

すべて死に絶えた。
7カ月とちょっと。毎日私の帰りを待ってた(わけではもちろん無い)アリンコたちだったが、見事なオブジェを残して天寿を全うした。
なんの世話をしたというわけではない。特に冬場、部屋に暖房を入れるようになってからは、ケース内の水滴を除いてやるくらいではあったが、それでもいとおしかった。
愛着はもちろんあったが、一匹一匹に名前は付けなかったし、その前に個体の判別すらできなかった。
そりゃそうだよ、だって彼女たちは全員同じ巣の同じ女王様から生まれた姉妹なんだもん。
できることなら巣の中に残っている彼女たちの亡骸を葬ってやりたいのだが、あまりにも奥深くで力尽きてしまっているため取り出せない。
どうしよう。どうやって取り出せばよいのだろう。
ただ、一月以上前にお亡くなりになっている亡骸も、カビが生えるわけでもなく、美しく丸まっているままだ。
次なる観察対象はアントクアリウムのゼリーがどのように腐敗していくのか(いかないのか)だ。