水稲作付農家の必需品


イネの葉っぱの色を見て、生育段階を見極めるのだ。
稲の穂が出る(出穂)前の一つのサインに、葉っぱの色が変わってくるらしい。
幼穂(稲穂のちっちゃいヤツ)ができたあと、こいつが成長するに従って、一時的にイネの体内の窒素成分が幼穂に集まる(のかな、きっと)。そうすると、それまで青々としていた葉っぱの緑色が薄くなり、黄色っぽくなるらしい。「らしい」というのも、兼業農家一年生の私にとってはすべてが耳学問なんだから仕方がない。
人間ならば、妊娠して着床したあと、つわりが起きてくるようなものだろうか。どうもたとえが良くないが。
ともあれ、専門家にいろいろとご指導を仰がねばならぬ。
そこで、先日機会を逃してしまった「稲作現地研修会」の内容を、農協に直接聞きに行った。
まずは、イネの体内で作られている幼穂の見方を教わった。イネの株の中でもっとも長く成長している葉っぱを、根本から引っこ抜き、その根本付近から一枚ずつ葉っぱを引っぺがしていく。タケノコの皮を剥いでいくようなものだ。そうすると、白っぽい幼穂が現れる。だいたい今時分には「幼穂形成期」という時期を過ぎているので、我が家の貧弱なイネでも同様なはずだという。
幼穂1.0〜1.5cmで、出穂(穂が出ること)18日前、葉色4.0(??)以下であれば穂肥(ほごえ)一回目を10アールあたり10kg撒く。
続いてもう一度、出穂13日前(遅くとも10日前まで)にもう10kg撒くこと、と指導を受けた。
農協の稲作担当の方は、大変ご多用にもかかわらず我が家のずさんな稲作のために貴重なレクチャーをしてくださったのだが、何とも情けないことに、自分一人で幼穂を観察しようと思い何本も抜いてみるのだが、農協の担当さんが簡単に見せてくれたようにはできない。一体どこに幼穂があるのだ??
田植えの時期が、さらにその前の籾蒔きの時期が遅いので、よそ様のお宅よりはおそいだろうけれど、そう大きく変わろうはずはない。
もう暗くなっちゃったので明日またよく観察しよう。