祖母と農作業

母が購入しておいたタマネギの苗、祖母93歳が植え付けを終えた。徐々に憎たらしくなっていく父に対し、祖母は年々可愛らしくなっていく。現実に身長はどんどん縮むし、動きはずいぶん緩慢になり、バランス感覚も怪しくなるし、外見も内面も赤ん坊に近づいていくのだろう。「守ってあげなくっちゃ」。生殺与奪がわが手で自由自在にできる対象は愛おしく感じるのだろうか。
この意味では、聞き分けが無くなった父は、わが意のままには絶対にならなくなった。倒れる前のほうが数段聞き分けてくれる。当たり前だけれど。
そんな可愛らしい祖母のため私は何をしたかというと、祖母の言うなりに黒いマルチング用のシート張りと、籾殻の後始末。午後からは雨が降り出したため中断しているが。