天気予報を睨みながら

週休二日制度がどの程度社会に浸透しているのか分からないが、ひとまず私の勤務先は土日がお休みである。有り難いことよ。
世の多くの人々は、休日に何をなさっておられるのだろうか。
私はというと、最近はもっぱら所属している関係団体で止むに止まれぬ事情によりかり出されることが多く、そうでない日には日曜百姓として正しい兼業農家道をひた走るのだ。
今日は春先の恒例である除草剤を散布した。
昨年、兼業農家一年生であった私は、雑草防除の重要性を嫌というほど思い知らされた。コンバインは故障するし、米の品質は下がるし、碌なことはなかった。
今年の稲作は、昨年度の苦い経験をふまえ、金に糸目はつけず、雑草防除に努めることにした。
昨年は何度かにわけて何種類かの除草剤で防除する計画だったらしいが、おかげで散布の適期を逃してしまったのだった。
今回はそうはいかない。一発処理剤というのでタイミングを見計らって、根こそぎ除草してやる。
というわけで、トップガンという薬剤を惜し気もなく撒いてやった。
過日読み終えた本によると、アジアモンスーン地域である日本の農業は除草農業であるとのこと。年間を通じて降水に恵まれているため、なにか作物を育てようと思ったら、その作物以外にどんどん生えてくる雑草をいかに抑制してやるかがポイントになる。
これに対して、ヨーロッパやアメリカなど、大陸型の農業だと基本的に降水量が少ないために、なにか作物を育てようとしたとき、その場所にピンポイントで潅水(水やり)をしてやるだけでよいのだ。この違いが分からなければ大陸型の農業と日本の土地集約型の農業については語れない。
世の中の多くの人が、わけの分からぬ薬品を使用した農産物を敬遠したい気持ちは分かるのだが、現状の兼業を続けているうちは仕方がない。現農薬に努めたいとは思うが、機械を壊したり、無理な体制で体力を使い果たして体を壊したりしたくはないのだ。許しておくれ。