高次脳機能に障害をもつ男の

行動は、とてもユニークである。ここでは「独特である」という意味であるが、一見すると病の後遺症など微塵も感じさせない父だが、随所に妙な行動が見受けられる。その一端を記録しておく。
・郵便物の開封に爪切りを使おうとする。
・洗濯物を取り込む、とにかく湿っていようが乾いていようが夕方5時過ぎに、必ず。
・耳クソを食べる(!)
・食卓では、食べこぼしたものに顔を近づけ、テーブルをきれいに直接なめる。醤油とか。
・テーブルをきれいになめるくらいなので、好きな食べ物のお皿は必要以上にきれいになめる。ぴっかぴか。
・もともとお行儀はよろしくなかったが、倒れてからは彼の行動様式の中にお行儀の善し悪しを判断する能力は失われてしまったと思われる。