香山リカ著

「しがみつかない生き方」読了。
数多ある教訓めいたありがたいお言葉や成功者の箴言や成功本によると、成功の方程式って結局のところ「成功を手にするまでとにかく努力し続ける」ということなのだろうと理解している。翻って、努力し続けるという道から「リタイアする」ことを選択をするのも自分自身、努力しないことを選んだんでしょ、っていうその人自身の選択の結果であると言える。いわゆる自己責任ってやつだ。たいていの分別のある大人はそれを「良し」とはせぬものの、「まあ仕方ない」程度に認識しつつ、ほどほどの努力とほどほどの成果にそこそこの満足感と不満足感を抱きつつも折り合いをつけて生きているっていうことだと理解した。
勝間式も香山式も、両方ともを書物にして書いてあげなくちゃならないこの時代性こそがちょっと寂しいと感じている。かってはたいていのことは大人たちが生き方そのもので示して見せてくれていたのだ。恥ずかしながら数多の成功本に後ろ髪引かれつつ、勝間式こそ買わなかったが香山本は買ってしまったのではあるが。