脅威の回復ぶり

ビニールハウス完成にびっくりしていた私と母に向かって父が叫びだした。
「◒◓♭⁂◉☁♮☗⁇《§ⓨ㊥〓㎝★〠@0&!」
相変わらず私は父が何を言ってるのやらわからないのだが、どうやら朝から出かけなきゃならないとのこと、しかも時間がないという。父は誰かと待ち合わせたり約束ができたりするだけの会話力はないはず。だって失語症なんだもの。母と二人でいったいどこに何をしに行くつもりなのかと訝しがっていたのだが、どうやら本日告示された山口市議会議員選挙立候補者である友人の出陣式にどうしても出席したかったらしいのだ。母と二人で父の回復ぶりに目を見張ってしまった。感心しながらも、次回の要介護認定では確実に介護保険の給付対象から外れることを覚悟し、高圧的でわがままな振る舞いが治まってくれるならば彼の日本語などへたくそなまんまのほうがどれほど良いかと切に願うのであった。