近所の山に

去年まで机を並べて仕事していた同僚が突如「山に登らないか」と誘ってきた。散髪にも行きたい我が家付近の草刈りもせねばと迷っていたところだったのだが滅多に電話もくれない人物からの誘いだったこともあり、つい二つ返事で安請け合い。
天気も良いし山頂からの眺めを期待しつつ登ったのだがあいにくこの最近は雨も降っていないためか、下界はかすんでよく見えず。おそらく稲刈りシーズンに舞い散る稲刈りのホコリに違いない。
全く予定外予想外の活動をしてしまったが(同僚は愚痴ばかりだったりもしたが)久しぶりにすがすがしい気分。ああ、単純に高いところに登るのは楽しい。山頂からは我が町が一望できるのだ。いつも思いのままにならぬ近所づきあいではあるが、ちっちゃく眼下にみおろすともの単純にすべて思いのままになりそうな、不思議な全能感を感じてしまった。
子どものころから見知ったこの山、独立峰なので冬場は吹きっさらしで高木が生えにくく、チマキザサの群生地なんだけれども今や全く景色が変わっている。アセビヤシャブシなどの灌木がササ原の中そこかしこに生えまくっている。昔はササしか生えていなかったはずである。そういえば麓からの景色も違う。灌木が増えすぎて容姿が変わってきているのだ。
これも地球温暖化の効果か。「360度一望できます」というのがウリのこの山、そのうち山頂付近も灌木に囲まれちゃって眺めも変わっちゃうんだろうな。