「興味ありませんので」と言うと、上司は露骨にいやな顔をした。

春の選抜高校野球の結果に一喜一憂する上司が、大会の結果について私に同意を求めた時、思わず思った通りの答えを口にした。
どうやら彼ら(というのも、「彼」以外にも同じ人種だと思われる立ち居振る舞いを見せる人たちがいるからであるが)は、高校野球についてなにか一家言もたぬ人間は「協調性の無い輩」であると見なしている節がある。
まあ、協調性の無さについては自覚症状もあるし、仕方がない。仕方がないけれども、それが「高校野球」くらいで見抜かれてしまう我が身の底の浅さが情けない。
だってウソ付けないし、ここで話を合わせても次なる質問が繰り出されて結局中途半端な受け答えになるのである。
もうその話題は私には向けないで下さい。