わが家の稲刈り最終日

ちょこっとだけ残っていた田んぼを刈り終え、ようやく一区切りついた。田んぼから刈り取り、脱穀さえ済ませてしまえば後は天気やスケジュールを気にせず時分の都合でどうにでもできる作業だけ。自家用米の乾燥調整と籾摺りを残すのみ。
刈り取りと並行して、ようやくわが家の自家用米の乾燥調整を始めた。農協に出荷するコメならば、水分を14.5%から15.0%の間に厳密に調整しないと買い取り価格が下がってしまうので要注意だが、自家用と縁故米なのでちょっとくらいの誤差は許される範囲である。とは言っても、この14.5〜15.0%が最適なのには当然理由がある。これ以上の水分だと貯蔵する際にカビが生えてしまったりすると言われているが、食べて旨いのは16%程度とも言われている。基本的には自家用なので、せっかくだから最も旨い状態のコメを食べたいと思ってはいる。従って、貯蔵性はちょっと脇においといて、出荷用よりも少しだけ高めに調整するつもり。ちなみに乾燥しすぎるとどうなるか。貯蔵性は上がるものの、コメ自体にひびが入って割れてしまったり(胴割れと呼ばれる)して、炊いたときに食味が下がってしまうそうである。
理屈はこういうことらしいのだが、実はわが家の食卓にはあまり関係なさそうな気はする。というのも、乾燥調整と籾摺りを終えても、当分の間は昨年のコメ、いわゆる「古米」の在庫を処分せねばならなず、新米はお預けなのだ。零細で無計画な兼業農家では、新米シーズンになっても常に過剰在庫を抱えているのであった。