Because it is there.
イギリスの登山家、ジョージ=マロリーは、「なぜ、あなたはエベレストを目指すのか」と問われて「そこに山があるから」と答えたという。「Because it is there.」の訳であるが、彼は山とは言ってないんだよな。
今日の本は、ちょっと辛気くさいが「疲労凍死/天幕の話」である。Memento moriなのである。特に96歳の祖母にお迎えが近づきつつあること、父が脳梗塞(こうそく)で倒れてからこちら、特にMemento moriである。
- 作者: 平山三男
- 出版社/メーカー: 山と溪谷社
- 発売日: 2009/09/09
- メディア: 単行本
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実際に「この本を読もうと思ったきっかけは?」と問われれば「そこにこの本があったから because it is there.」っていう程度の理由なのであるが。
トムラウシでの事故後に出版されているので、作者も複雑な思いでおられることだろう。
こうしたことどもも含め、何事も「私事」として取り込めるだけの器量を持っておきたいものだ。